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【基本だけど重要】色温度とホワイトバランスの話

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2024.11.17
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【基本だけど重要】色温度とホワイトバランスの話

色温度 / ホワイトバランス / 照明 / カメラ / 映像制作

どうもこんにちは、エディターの﨑元です!

入社してはや半年が過ぎ、今年も残すところあと45日です!!
ほんと一瞬だったな、、

さて、今回お話するのは 色温度 と ホワイトバランス の話です。

最近カメラマンを担当することが多くなり、日々精進中なのですが、
撮影と編集を繰り返す中で、やっぱ奥が深いなと思うのが、
光源の色温度と、カメラのホワイトバランスです。

せっかく良いものが撮れたなと思っても、いざ撮れた素材を編集してみると、
色みが曖昧で上手くカラーグレーディングができず、納得の良くものにならない、
ということが、撮影を行う誰しもがあるのではないでしょうか。

特にインタビュー撮影の際は、人物本来の肌を綺麗に写すために、
現場の環境に合わせて、適切な色温度で照明を組み、
適切なホワイトバランスで撮影を行うことが重要です。

では、どうすれば 「適切」といえる環境・設定といえるのか大事なポイントを説明していきます。




大事なポイントを説明する前に、まずは色温度とホワイトバランスについておさらいしておきましょう。

色温度 = 光の色を数値で表したもの (単位:ケルビン)

色温度とは、光の色を数値で表したもの (単位:ケルビン)のことで、
単位には熱力学的温度のケルビン(K)という単位を用いて表されます。

太陽光を色温度で表すと、
昼間の晴れの日は5500Kくらいで、ニュートラルな色合い
曇りの日は6000Kくらいで、青っぽい色合い
朝日や夕日は2000Kくらいで、赤っぽい色合い
となるように、ケルビンの数値が低くなるにつれて赤味が増し、高くなるにつれて青みが増します。


ホワイトバランス = 撮影環境の光の色の影響を補正して、白いものを白く写す機能

ホワイトバランスは上記で述べたような様々な照明の色温度に合わせて
カメラ側が白いものを白と認識するために調整する機能となります。

人間の目は調整機能によって白を白としておおむね認識することができますが、
カメラは機械であるがゆえに、人間の目ほど万能に調整することができません。
そのために必要になるのが、ホワイトバランスといわれる機能になるわけです。

ホワイトバランスは白を白く写すための機能だとお伝えしましたが、
具体的には、光の色(色温度)と逆の色を加えることで実現しています。

つまり、ホワイトバランスのケルビン数値が表す色合いは、色温度とは逆となり、
ケルビンの数値が低くなるにつれて青みが増し、高くなるにつれて赤味が増します。




ではここまでで、色温度とホワイトバランスについておさらいできたところで、
照明の適切な色温度と、カメラの適切なホワイトバランスを決める、
大事なポイントについて説明していきます。

※今回の説明で「適切」とするのは、「インタビュー撮影の際に、人物本来の肌の色が綺麗に映ること」
とさせていただきます。


被写体を照らす照明の色温度に合わせて、カメラのホワイトバランスを決定する

基本となる、大事なポイントのひとつ目が、
被写体を照らす照明の色温度に合わせて、カメラのホワイトバランスを決定する
ということです。

例えば、現場にあった3000Kの白熱電球の照明をそのまま生かした状態で撮影する場合は、
前述でホワイトバランスについて説明したとおり、カメラのホワイトバランスは3000Kにしなければなりません。

もし仮に、被写体の背景に6500Kの蛍光灯の光があった場合でも、
ホワイトバランスは被写体を照らす3000Kの光に合わせる方が、
人物本来の肌の色を綺麗に映すうえで適切な設定となります。

王騎将軍をスタンドインさせて検証!!

オフィスにあったキングダムの王騎将軍のフェイギアをスタンドインさせて、
照明を一灯、前方斜め45度の位置から照らして撮影してみました。

王騎将軍の肌の色が綺麗に出ているように見えますが、、

なんと!!実はこんな暖色よりの環境で撮影していたんです!

照明の色温度を2700Kに設定したため、こんなふうにオレンジ色になっているのですが、
被写体を照らす照明の色温度に合わせて、カメラのホワイトバランスを決定する
ことによって、人物本来の肌の色が綺麗に映すことができています。

被写体を照らす照明は、色温度を混ぜてはならない

もう一つ大事なポイントが、
“被写体を照らす照明は、色温度を混ぜてはならない”
ということです。

例えば、被写体の半分に3000Kの白熱電球の光、
もう半分は6500Kの蛍光灯の光が当たっていた場合、
カメラのホワイトバランスはどちらか一方にだけに合わせなければなりません。

そうなると、どちらかのホワイトバランスは適切ですが、もう半分は不適切な設定となるため
半分は青みがかっている、赤みがかっている、というような曖昧な状態になってしまいます。

そのため、被写体にあてる照明を組む場合は、全体の色温度を揃える必要があります。

上記のような場合、どちらかの照明を切り、残した照明の色温度に合わせて照明をたてます。
仮に3000Kの白熱電球を切った場合は、6500Kの蛍光灯の色温度に合わせて、
照明の色温度を6500Kの設定(色温度を変更できる照明前提)にすることで
適切な照明環境とすることができます。

再び、王騎将軍をスタンドインさせて検証!!

再度、王騎将軍をスタンドインさせて検証してみます。

前方斜め45度の位置から色温度5000Kの照明を一灯、
反対側の45度の位置から色温度2700Kの照明を立て、
カメラのホワイトバランスは5000Kに設定して撮影しています。

一見綺麗に照らされているように見えますが、王騎将軍の肌に照明の赤色がのってしまい、
また、背景にも照明の赤色がのっています。

勇ましさや怒りを表現する演出として、赤色をのせることは良いかと思いますが、
今回の目的である、人物本来の肌の色が綺麗に映すことは達成できていません。

では、色温度2700Kであった照明を5000Kに変更するとどうでしょうか?

このように被写体を照らす照明の色温度を統一させることによって、
王騎将軍の全体を照らしながら、人物本来の肌の色が綺麗に映すことができました。




いかがだったでしょうか!

色温度とホワイトバランスは、カメラを始めた際に必ず学ぶ基本事項ですが
分かったようで理解できていない方は多くいるかと思います。

ましてや撮影始めたてで、照明を扱うことに慣れていない方の場合、
とりあえず“被写体を明るく照らせばいいんでしょ”ぐらいにしか思ってないはず!

撮影始めたての方は是非、今回記載したポイントを抑えて撮影してみてください!


来週からまた一気に気温が下がるらしいですよ!
皆さん体調管理は万全に、また次回お会いしましょう!

この記事を書いた人
KAEDE SAKIMOTO
KAEDE SAKIMOTO
【エディター】

鹿児島出身。大学では映像とは無縁の学問について学ぶが、幼少期から興味を抱いていた映像制作の道に憧れ、その想いを実現させるため大学を1年間休学。フリーランスカメラマンとしてブライダル事業での編集と撮影業務に従事し、スキルと経験を積み重ねてきた。撮影から編集まで全過程に携わりながら、伝わりやすい映像とは何か、視聴者の心を揺さぶる映像とは何かを常に探求し続け、表現力と撮影スキルを磨きながら情熱をもって映像制作に取り組んでいる。

鹿児島出身。大学では映像とは無縁の学問について学ぶが、幼少期から興味を抱いていた映像制作の道に憧れ、その想いを実現させるため大学を1年間休学。フリーランスカメラマンとしてブライダル事業での編集と撮影業務に従事し、スキルと経験を積み重ねてきた。撮影から編集まで全過程に携わりながら、伝わりやすい映像とは何か、視聴者の心を揺さぶる映像とは何かを常に探求し続け、表現力と撮影スキルを磨きながら情熱をもって映像制作に取り組んでいる。

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