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なぜプロの現場では“巨大なカメラ”を使うのか?

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2025.10.21
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なぜプロの現場では“巨大なカメラ”を使うのか?

FX3 / 業務用カメラ / シネマカメラ

お久しぶりです、エディターの﨑元です🍁
今回のテーマは、「なぜプロの現場では“巨大なカメラ”を使うのか!?」です!
Sony FX3Blackmagic Pocket Cinema Cameraなどのコンパクトシネマカメラとの違いについてまとめてみました。

というのも先日、あるCM撮影の現場に立ち会った際のこと🏃‍♂️‍➡️
撮影隊が使用していたのは、肩に担ぐほどの巨大なシネマカメラでした。
そして、そのカメラで撮影した映像は被写体のすぐ近くから撮っているのにも関わらず、映像が驚くほど自然で綺麗で、歪みがまったく感じられませんでした。

普段、自分が使用している Sony FX3Blackmagic Pocket Cinema Camera でも、十分美しい映像が撮れますが、広角レンズを使うとどうしても垂直線が少し歪み、被写体の立体感が不自然に見えることがあります。

一方で、プロの現場で見る“巨大なカメラ”ではそれがほとんど見られない。
「これはいったい何が違うのか?」という疑問から、今回はその理由とともに掘り下げてみました!

大型カメラの最大の違いは「センサーサイズ」と「光学設計」

まず大きなポイントは、センサーサイズ光学系の構造です。
たとえば Sony VENICEARRI ALEXA のような業務用シネマカメラは、フルフレームよりも広い35mmフルサイズ相当以上のセンサーを搭載しています。
(おそらく現場で使用されていたのはARRI ALEXAだったかと、、)
これにより、レンズから入る光をより大きな面積で受け取ることができ、ディテールや階調の表現力が格段に向上します。

一方で、FX3BMPCCシリーズのようなコンパクトシネマカメラは、内部スペースの制約から放熱や電源効率を優先する設計となっており、光学的なマージンが限られます。
広角域で撮影する際、レンズの端で生じるわずかな歪みが補正しきれず、垂直線が取りづらくなることがあります。

つまり、「小型カメラだから歪む」というよりも、内部光学設計の精度と補正余地の差が大きいのです。

※画像参照:https://jp.pronews.com/news/20140922161515507.html

レンズマウントと撮像面の距離(フランジバック)の違い

もう一つの要素が、フランジバック(レンズマウントからセンサーまでの距離)
業務用カメラはこの距離が安定しており、レンズ設計との整合性が非常に高いのが特徴です。
そのため、広角レンズを装着しても画面端の歪みや色収差が最小限に抑えられます。

対してコンパクトシネマカメラは、ミラーレス構造ゆえにフランジバックが短く、アダプター経由で多様なレンズを使える利点があります。
しかし、それによって光学的な設計誤差や周辺落ちが発生しやすく、建築物などの垂直線を撮るときに歪みが強調される場合があるのです。

※画像参照元:https://personal.canon.jp/articles/tips/howto/camera6

コンパクトシネマカメラの立ち位置

とはいえ、FX3などのコンパクトカメラが劣っているわけではありません。
たとえばドキュメンタリーやミュージックビデオ、Vlog、ウェディングムービーなどでは、
「すぐに動ける」「被写体との距離を詰められる」という機動力が圧倒的な武器になります。

FX3のような機種は、ボディ単体で軽量かつ静音性も高く、ジンバルやドローンへの搭載にも最適。
また、センサー性能が高く、S-Cinetoneなどのカラープロファイルによって映画的な質感を手軽に再現できるのも大きな魅力です。
現場でライティングが限られる場合や、少人数での撮影でもハイクオリティな画を実現できる点は、小型カメラならではの強みです。

ただし、小型であるがゆえに構造的な安定性や拡張性は限定的です。
アクセサリーを多く装着すると重心がズレたり、長時間撮影では放熱が追いつかないこともあります。
炎天下の外での撮影となると落ちることもしばしば、、
また、先ほどあげたようにレンズやセンサー間の設計余裕が少ないため、広角撮影時の歪みや垂直線の取りづらさも発生しやすい傾向にあります。

つまり、コンパクトシネマカメラは“プロの現場を代替するための機材”ではなく、
「小規模チームでもシネマライクな画を実現するための現代的な選択肢」として位置づけるのが正しいと言えるかと!

まとめ:巨大なカメラは「正確さ」と「再現性」を担保するためにある

結論として、プロの現場で“巨大なカメラ”が使われる理由は単純です。
それは、「映像の正確さ」「再現性」を確保するため。
センサーの精度、光学補正の余裕、安定した撮影姿勢すべてが、作品クオリティを担保するための設計思想なのです。

コンパクトなカメラでも美しい映像は十分撮れますが、
“歪みのない、完全に自然な映像”を目指すなら、プロが“巨大なカメラ”を選ぶ理由も見えてきます。

ココロドルでもいつかARRI ALEXA(価格約400万)を手に入れたいものですね(笑)

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