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超重要! “アスペクト比”が映画にもたらす魔法〜A24作品を分類してみた〜

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2023.11.10
STAFF

超重要! “アスペクト比”が映画にもたらす魔法〜A24作品を分類してみた〜

シネマスコープ / アスペクト比 / 映画 / 予告編

皆さんこんにちは!
前回は、“アスペクト比”が映画にどんな影響を及ぼすのか解説してみました。
前回コラムはこちら↓

では実際に調べてみようではないか!
ということで、今回はイマをときめくA24の代表作(配給作品含む)をアスペクト比別に分類して、どんな特徴が現れてくるのか見てみたいと思います。作家性の強い作品が揃っているので、とても楽しみです!

早速、やっていきましょう!
※図らずもA24作品の予告編まとめのような記事になってしまいましたが、ぜひその用途でも使ってください笑

スタンダードサイズ 1.33:1&アカデミーサイズ 1.37:1

・スタンダードサイズ
『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』

『ザ・ホエール』

『mid90s ミッドナインティーズ』

・アカデミーサイズ
『ファースト・カウ』

『マクベス』

こう見ると、映画の舞台(年代)設定に合わせてこのサイズを選んでいる作品がちらほらありますね。
そのほか、『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』のデヴィッド・ロウリー監督は「古い写真やスライドプロジェクターを観ているような印象を観客に抱かせたかった。」と話しているように、このアスペクト比がもたらす特殊な効果を意識して選んでいるようです。

シネマスコープサイズ 2.39:1(2.35:1)

『アフター・ヤン』

『アンダー・ザ・シルバーレイク』

『イット・カムズ・アット・ナイト』

『インスペクション ここで生きる』

『エクス・マキナ』

『ゴッズ・クリーチャー』

『Sharper:騙す人』

『スイス・アーミー・マン』

『Stars at Noon(原題)』

『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』

『Pearl パール』

『フェアウェル』

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』

『HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ』

『BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ』

『ホワイト・ノイズ』

『ミナリ』

『ムーンライト』

『LAMB/ラム』

『ルーム』

『レッド・ロケット』

シネマスコープ作品には、自然豊かな広い画が必要な作品や、ダイナミックなシーンが多い映画のほかに、大家族など一度に画面に映る人数が多くなる作品が複数あることがわかりますね!
横並びになるシーンなどでは、シネマスコープがとても映えるシーンになっていることでしょう。

ビスタサイズ(アメリカンビスタ) 1.85:1

『aftersun/アフターサン』

『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

『オン・ザ・ロック』

『グリーン・ナイト』

『ザ・ヒューマンズ』

『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』

『その道の向こうに』

『Zola ゾラ』

『Past Lives(原題)』

『Priscilla(原題)』

『僕らの世界が交わるまで』

『ボーはおそれている』

『MEN 同じ顔の男たち』

『レディ・バード』

『ロブスター』

ビスタサイズ(アメリカンビスタ)には、人間の心模様を描くドラマ作品が多いですね。画面いっぱいの顔寄りショットなどはとてもインパクトがあり、感情移入して心が震えます…!
そのほか、ジャンルレスとも言えるような一風変わった作品も多い印象があります。
画面を広く使いたい!様々な要素を散りばめたい!という場合には、とても万能なアスペクト比なのでしょう。

ビスタサイズ(ヨーロッパビスタ) 1.66:1

『ウィッチ』

『カモン カモン』

『CLOSE/クロース』

『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』

シネマスコープ、ビスタサイズ(アメリカンビスタ)と比べると、作品数が少なくなりますが、内3つは2人の登場人物の心の距離感が揺れ動く映画ですね。やはり1.66:1特有の登場人物の近さ(横画面の狭さ)が肝になるのでしょうか。

その他

・1.19:1 ※ほぼ正方形…!
『ライトハウス』

・1.55:1
『マルセル 靴をはいた小さな貝』

・1.78:1 ※一般的な16:9なのでレターボックス無し
『ショーイング・アップ』

『The Zone of Interest(原題)』

・1.90:1
『X エックス』

・2.00:1
※伝説的な撮影監督 ヴィットリオ・ストラーロによって開発された“ユニビジウム”と呼ばれるスクリーンサイズ
『20センチュリー・ウーマン』

『ヘレディタリー/継承』

『ミッドサマー』

・1.33:1/1.85:1/2.40:1/2.66:1
『WAVES/ウェイブス』


近年は特に2.00:1というアスペクト比が流行っており、『バービー』などもそのサイズとのこと。
シネマスコープとビスタサイズの中間なので、重宝されるのでしょう。
それにしても、面白いアスペクト比がたくさんありますね!

最後に

いかがだったでしょうか。
こう並べると、さすがA24、圧巻の作品群ですね…

アスペクト比がヒントとなって、どんなストーリーなのか予想したりするのもとても楽しいので、ぜひ皆さんも調べてみてください!監督別でやるのも面白そう…!

次回もお楽しみに!

この記事を書いた人
TANAKA Mikihiko
TANAKA Mikihiko
【Div1.Div2 ディレクター】

TV局でADの経験を積み、地上波レギュラー番組の担当に抜擢された経験の後、映像制作会社で、数々の案件を担当する。映画をこよなく愛し、年間鑑賞本数は200本を超える。予告編ディレクターとして各所から信頼を寄せられる中、演出環境で経験した知識を活かした様々な実績が話題を呼び、各所から評価され数々の案件に携わる。
テレビ、映画館、街頭ディスプレイ、駅、店舗サイネージ等の主要な広告媒体で配信される映像を多数制作。

TV局でADの経験を積み、地上波レギュラー番組の担当に抜擢された経験の後、映像制作会社で、数々の案件を担当する。映画をこよなく愛し、年間鑑賞本数は200本を超える。予告編ディレクターとして各所から信頼を寄せられる中、演出環境で経験した知識を活かした様々な実績が話題を呼び、各所から評価され数々の案件に携わる。
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